HTT連携企業 株式会社西川精機製作所

西川精機製作所

連携した取り組み

Coming soon

インタビュー

西川精機製作所の環境配慮に対する基本姿勢

当社は、東京都中小企業振興公社の助成金採択を受け、2023年12月から、水素燃料電池を搭載した4輪丸ハンドルボディを装着した特定小型原動機付自転車の開発をスタートし、現在、試作モデル開発の最終段階に来ています。東京都が進めているゼロエミッション東京戦略のエネルギーセクターにおける政策の一つである水素エネルギーの普及拡大に貢献することを基本コンセプトとして開発に着手しました。

水素に対して一般の方が抱いている「大掛かりな設備」といったイメージを払拭し、水素を身近に・気軽に・安全に、私たちの生活の中で活用し、利用拡大を促進できるツールとして、マイクロ・モビリティの開発をめざしました。

  • 西川精機製作所の取り組み

西川精機製作所の具体的な環境への取り組み

当社は、2023年12月から「水素燃料電池を搭載した特定小型原動機付自転車」の開発を進めています。道路交通法の改正で新設された規格(最高速度20km/h以下・定格出力0.6kW以下・全長1.9m以下・全幅0.6m以下)に準拠し、免許不要(16歳以上)で運転できる4輪マイクロ・モビリティを設計。幅広い世代(特にシニア層)への普及を図ることで、水素を日常生活において"身近に・気軽に・安全に"使う環境を醸成することを目標としています。

世代を超えた利用促進

4輪構造によりシニア層を含む幅広い年齢層が安全に利用できる設計とし、地域での導入を促進することで利用者数を拡大しています。

水素燃料電池搭載

燃料電池ユニットを搭載することで、排出物が水のみとなるクリーンなモビリティを実現し、水素の「大掛かりな設備」というイメージを払拭しています。

社会的意義

日常生活において水素を身近に使う体験を提供し、ゼロエミッション東京戦略の水素普及拡大に寄与しています。

西川精機製作所がHTTと連携して取り組むアクション

西川精機製作所は、東京都が推進するHTT(「へらす」「つくる」「ためる」)プロジェクトに賛同し、エネルギー使用の削減を中心とした取り組みを進めています。

へらす

特定小型原動機付自転車の規格に準拠した4輪車に、トヨタ紡織株式会社が開発中のFCアシストシステム(燃料電池:バッテリーも併載)を搭載し、燃料電池マイクロモビリティ(FCV)として開発を実施している。このマイクロモビリティを完成することで、HTTすべてを実現した次世代モビリティとして市場へ提供する。

担当者の声

環境問題の取り組みを始めるきっかけ

元東京大学生産技術研究所須田研究室の専任研究員の久保先生が、日常生活圏において次世代モビリティとして、車幅1m以内モビリティの有効性について提唱されており、そのコンセプトに共感し、ミニカーの改造に着手し、一人乗り・縦列二人乗り・母子2人乗りのコンセプトカーを製造したことが、マイクロ・モビリティ開発のスタートです。

環境への取組を通じて得た成果や感想

本年、2025年4月25日に、試作車に水素燃料電池を搭載して走行することができました。現在進めているプロジェクトの目標で特定小型原動機付自転車の規格で4輪丸ハンドルのマイクロ・モビリティの開発は成功いたしました。

製品化に向けては、今後、実証実験を重ね、モーター・タイヤ・駆動機構、軽量化等解決しなければならない課題もありますが、課題が明確になったことで開発のスピードは今後加速できると見込まれます。

今後の展望

金属切削加工を主力に創業65年の中小企業ではありますが、十数年前から、大学等研究機関との連携により新規事業への進出を実践してまいりました。数年前より、マイクロ・モビリティの開発のきっかけを作っていただいたのも大学の先生との出会いでした。

このご縁を大切にして、当社でできることを進める中で、大手企業との連携も確立することができました。この流れを活かしながら、まずは東京都が進めるHTTのH(減らす)の分野で貢献すべく今後とも事業展開を推進いたします。

まとめ

西川精機製作所は「水素燃料電池搭載マイクロ・モビリティ」を開発し、免許不要で幅広い世代が安全に利用できる設計を実現。水素の身近な活用を通じてゼロエミッション東京戦略に貢献し、クリーンエネルギー普及の先駆けとして持続可能な社会づくりを推進してまいります。